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労働協約(2)

一般的拘束力
「労組法第17条」
一の工場事業場に常時使用される同種の労働者の四分の三以上の数の労働者が一の労働協約の適用を受けるに至ったときは、当該工場事業場に使用される他の同種の労働者に関しても、当該労働協約が適用されるものとする。
労組法17条については、「同種の労働者」が何を意味するのかが問題となる。
ある事業場の労働者が「正社員」のみであった場合は、すべての労働者が「同種の労働者」であることは間違いない。
しかし、正社員とパートタイマーで構成されている場合はどうであろうか。
例えば、正社員1000名、パートタイマー200名で構成されている事業場があったとしよう。

労組法17条によって、4分の3以上を組織する労働組合が締結した労働協約は、「同種の労働者」にも拡張適用されるが、同じ事業所に他の労働組合がある場合はどうなるのか。
学説的には分かれるところであるが、少数組合にも等しく保護を与えるという我が国の労働法制から言えば適用を受けることになろう。
問題は、4分の3以上を組織する労働組合が、労働条件を切り下げる内容の労働協約を締結した場合である。
労働者に不利な労働協約の効力までをも、非組合員や少数組合に影響を及ぼすことの不合理は大きい。

「朝日火災海上保険(高田)事件」(最三小判平8.3.26)
定年年齢を引き下げ、退職金乗率を引き下げる労働協約の効力が争われた事件で、労組に所属していない非組合員が提起した事件。
最高裁は、労働条件を不利益に変更する労働協約も原則として拡張適用されるとした。
しかし、「特段の事情」があるときには労働協約の拡張適用が否定されるとして、訴訟を提起した労働者には組合員資格が与えられていなかったことなどの事情を考慮し、拡張適用を否定した。

(つづく)

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